日本保険薬局協会(NPhA)定時総会

今年度から賛助会員となりました日本保険薬局協会(NPhA)の定時総会に参加しました。

当総会は正会員・賛助会員共に同業界の動向への認識を深め、国民から喜ばれる薬局運営を目指す為に結束を深める場として、

・第15回定時総会
・厚労省審議官講話
・懇談会

の3部構成で企画されていました。

定時総会の挨拶では、南野会長より、今年度の方針として

・コンプライアンスの徹底
・安全性の推進
・かかりつけ薬局・健康サポート薬局研修の継続実施

の3点についてお話がありました。
また、医療費の適正化において、特定の薬局がその責務を負うのはおかしく、薬局機能を踏まえた評価の仕組み作りの必要性についても言及されていました。

2つ目の講話では、伊原審議官より、

・2025、40年に向けた政策検討内容
・H30年度の調剤報酬改定内容

の2点についてお話がありました。
2025年は「高齢者の急増」、2040年は「現役世代の急減」。
前者についてはあらゆる場面で検討してきたが、今後は後者の課題に如何に対応すべきか?が主要テーマとなる、とのお話がありました。
具体的には2040年の就業者数5,650万人に対し、医療・福祉に必要な就業者数は1,060万人程度が見込まれています。これは全就業者の2割です。
(因みに現状は12.5%)

この事より、2040年に向け、

・ローコストオペレーションの実現
・労働力の確保
・AIの活用による生産性の向上

の3点が重要である、とのお話でした。
またH30年度の報酬改定については、

「報酬額に見合う付加価値の提供」

が大きなテーマである、との事でした。
この背景には、

「そもそも薬局は付加価値に見合う報酬額になっているのか?」

という財務省からの投げ掛けがありました。
具体例として、慢性疾患の患者に出される処方箋の院内処方と院外処方の差額(約10倍)を取り上げておられました。

これまでの基準からすると大変厳しくはありますが、上記の様な財務省からの問い掛けに如何に応えていくかが業界としての課題であると改めて感じました。

最後に懇談会では、今回NPhAへの入会のきっかけを作って下さった二塚ホールディングの二塚社長より多くの薬局経営者へのご挨拶の機会を作って頂きました。
この場を借りて、改めて御礼申し上げます。

今回の参加を通じて、改めて同業界の実情と今後の見通しに対する認識を深める事ができました。その中で特に印象に残った事は

「報酬額に見合う付加価値の提供」

です。現状では上記に対する懐疑的な見方が大勢を占めています。
この見方を払拭する為に薬局は何をすべきか?

その答えの一つは「対人業務に強い薬剤師の育成」であります。
全ての薬局に共通する課題であり、この課題解決こそが弊社の使命である事を再認識しました。

この様な認識の下、多くの薬局の課題解決に寄与出来る様に邁進して参ります。
今後とも、宜しくお願い致します。