住まい ×介護 ×医療展 2019

先日高齢者住宅新聞社様主催の
「住まい ×介護 ×医療展 2019」に参加しました。

今回のブログでは私が感じた会場の印象や雰囲気について書かせて頂きます。

この数年間、多くのイベント会場に足を運んできましたが、今回は多種多様なテーマのセミナーが開催されたのが印象的でした。

まず全体を見渡すと、

1.介護関連
2.高齢者住宅関連
3.在宅医療関連

の3つのブースが目に飛び込んできました。

主催が高齢者住宅新聞社様ということもあり、介護関連・高齢者住宅関連のブースが多く見られ、当初薬局関連のテーマは少ないのではと考えておりましたが、むしろ他イベントに比べ各ブースの案内文に

「薬剤師」

の文字が登場している様に感じました。

事実、セミナーの1会場は「薬剤師向け」と記載があり、単位発行も可能な体制が整っていました。
他にも、

「医療介護従事者×薬剤師の座談会」

といった会場も設けられておりました。
また某大手薬局様の出展もあり、薬局関連の協会の出展も目にしました。

個人的な印象ですが、様々な職種を対象とするイベントの中において、今回は薬局・薬剤師の地域包括ケアへの参加を最も視野に入れたイベント構成ではないか?とすら感じました。

一方で上述した薬剤師向けのセミナー会場・座談会のスペースは比較的空いており、先月のブログでご紹介した展示会同様、来場者の薬局関係者は少ない様にも見えました。
今回の医療展のメインは「高齢者住宅」であり、イベント名・主催社名を見て薬局への関連性が薄いと判断された方もいらっしゃるとは思います。
しかし、イベントのWEBサイトでは上述の「医療介護従事者×薬剤師座談会」の文字も有り、もう少し薬局関連のブースも賑わっているのではないか、という期待もありましたので少し残念に感じました。

次の国会で審議される見通しの改正「薬機法」には、薬剤師の投薬後の服薬モニタリングが義務付けられています。
また薬局は「地域」や「専門医療機関」何れかとの連携が求められています。
つまり、これまで以上に対人業務への労力配分が必須となります。

一方、これまで薬剤師の業務量が原因で上記の対応が十分に取れなかった薬局も多いと思います。
しかし、「0402通知」により非薬剤師が調剤業務をサポートする事で、薬剤師が対人業務に尽力できる環境整備は進むでしょう。

そうなると、残るは薬剤師の意識の問題ではないでしょうか。

数年間、様々な展示会等に足を運びましたが、今年に入り段々と薬局・薬剤師向けの展示・商品や地域包括ケアに関する取り組みやツールが増えていると感じます。
しかし、その様な情報を積極的に収集する薬剤師の姿を見る事は多くありませんでした。

前回のブログにも記載しましたが、展示会・座談会の様な場に行く事で他社・他職種の取り組みの情報を広く仕入れる事ができます。
薬局がメインでは無い展示会でも「多職種連携」や「地域包括ケア」等のテーマがあり、実際に足を運ぶ事で地域包括ケアへの参画、多職種連携のヒントが見つかると思います。

「地域」との連携強化は既存の発想の下では難しいでしょう。

積極的に先進事例に触れる事で新たな発想・意識を持つ事が、地域の期待に応える薬局創りの為には必要ではないでしょうか。