薬剤師向けオンライン研修の傾向と対策

コロナ禍の環境ではありますが、今年度も既に1000名弱の薬剤師の方が弊社オンライン研修にご参加頂きました。
お陰様で約9割5分の方からはご好評を頂き、企業研修におけるニューノーマル時代の到来を感じております。

その一方オンライン研修の質的充実を図る上で、傾向も見えてきました。
そこで今回は、

前々回ブログ「オンライン研修のトラブルと対策」
前回ブログ「薬剤師向けオンライン研修に関する受講者の声」

の内容を俯瞰的に捉え、オンライン研修運営上の傾向と対策について書かせて頂きます。

今回取り上げる傾向は以下の4つです。

傾向と対策1.通信環境・個々のデバイス・設定
傾向と対策2.受講に当たっての疲労等各個人の体調
傾向と対策3.受講場所
傾向と対策4.オンラインでのコミュニケーション

傾向と対策1.通信環境・個々のデバイス・設定

よくある事象として、

・通信が不安定で音・映像が飛んでしまう
・相手の声が聞こえないor大き過ぎる
・電池が切れてしまった

があります。使用するオンライン会議システムのマニュアルを作成し配布する、また研修前に接続テストを実施する事で上記の事象の多くは防ぐ事が出来ます。
弊社では研修の数日前に接続テスト(入室手順・名前の設定・お互いの音声が伝わるか・・等)をお客様社内にて実施頂く事を推奨しております。
傾向と対策2.受講に当たっての疲労等各個人の体調

よくある参加者の声として、

・目が疲れてしまった
・対面研修より肩が凝る

があります。長時間デバイスの画面を凝視するので無理もない話です。
これに対する運営側の対策としては、

・休憩時間を集合研修に比べ小まめに取る
・適宜フォーカスコントロールを行い、画面を見る時間を短くする

があります。

体調に関しては個人差がありますので、運営側からの一律の対策だけではなく、受講者側で必要に応じた対策(例:画面の明るさ等を各自設定する、等)を実施できるよう提示しておく事も重要です。

傾向と対策3.受講場所

よくある参加者の声として、

・同じ店舗で複数名が受講しているので他参加者の声が気になる
・自宅で受講したい

があります。
上記は薬局毎に制約条件が異なりますので、ケースバイケースの対応が必要になります。

前者のケースでは、

・受講者同士できる限り距離を取った上でイヤホンを使用する
・マイクの音量を調節し、他受講者の声や音を拾わない様に設定する

を行います。
可能であれば、同一店舗より複数名で参加する受講者は、討議・実習の班を同じ班にする事をお勧めしています。
具体的には、ブレイクアウトの際に同じセッション(グループ)に割り当てる事で上記の問題は解消します。

また自宅での受講希望につきましては、受講者視点のみからすれば、合理的な話です。一方、企業視点からすれば、勤怠管理、トラブルのリスク、セキュリティ上の問題など配慮すべき事があります。この様な背景を受講者に説明する事で、自宅以外で受講する必要性を理解頂けるのではないでしょうか。

傾向と対策4.オンラインでのコミュニケーション

一部の参加者の声として、

・少しタイムラグがあり上手く会話ができなかった
・表情や所作がわかりづらく話づらかった

があります。慣れるまでは相手との間合いが難しく感じる事はあります。

弊社では研修冒頭に、

・気持ち大きな声、抑揚を意識して発話する
・討議・実習時は進行役を決めて、コミュニケーションの交通整理をする
・討議・実習時は、自分の名前を言ってから 発言する

の3点をお伝えしております。相手との間合いが掴めるまでは、この様なオンライン上でのお作法を意識する事は大切です。

弊社にて本格的にオンライン研修の提供をスタートしてから約4ヶ月間が経過しました。
冒頭でも触れましたが、お陰様で弊社の想定以上にご好評を頂いた一方、更なる質向上の為に注視すべき傾向が見えてきました。
弊社ではこれらの傾向を踏まえ、サービス品質の改善を続けて参ります。

本内容が、皆様の今後オンライン研修を企画される際の参考になれば幸いです。