【保険薬局支援事業便り第33号】「伝える工夫とは」

弊社営業担当者は、薬局と他職種との連携関係構築(顔の見える関係づくり)活動の一環として、居宅介護支援事業所や訪問看護ステーションを訪問しています。

ケアマネジャーさんや看護師さんにお会いして、お薬に関するお困りごとについて意見交換をしている時に感じたことをご紹介します。

意見交換の中で「何かお薬で困りごとはありませんか」とお伺いしますと、「飲み忘れがある」「複数の医院の処方箋を一包化したい」といった反応がありますが、お困りの状況を具体的にイメージしにくい場合も多いように感じました。

お困りの患者さんやその事例をもっと思い浮かべていただくにはどうしたら良いのでしょうか?

一例として、ジャパネットたかたの創業者高田明社長が実施したエピソードをご紹介します。

高田社長は、まだビデオカメラがそれほど普及していないころ、どうやったら売れるだろうと必死に考えたそうです。ついつい、「このビデオカメラの性能は〇〇で・・・」と特徴や商品説明に力を注いだり、スペックや他社と比べてどこがスゴイのかをデータや数字で表したりする事が多いものですが、高田社長は「○倍ズームの性能が・・」ではなく、「10m先のお子さんが、1m先の大きさで映ります」と五感に訴えるわかりやすい説明をしてお客様の心を掴んでいったそうです。また、ビデオカメラで、お子さんが公園で遊んでいる様子を撮影し、ビデオとテレビをつないでテレビ画面からそのお子さんの成長記録を流したそうです。その結果、自分もこうやって「わが子の成長を記録しておきたい!」と、それを見たお客様はビデオカメラを購入されたそうです。

このように、カメラの性能を伝えるのではなく、どうやったらお客様の暮らしの中で活かせるかをイメージしていただくことによって爆発的なヒットに繋がったというお話でした。

少し違う部分はあったかもしれませんが、お薬のお困りごとについてどのように対応でき、どのようなベネフィットが得られるかをお伝えすることによって、より具体的にイメージすることができ、お困りの患者さんや事例の意見交換が進むと思いました。

ご参考になれば幸いです。

(田辺三菱製薬プロビジョン株式会社 営業担当)