2017年11月本ブログにて発表させて頂きました
「かかりつけ薬剤師育成プログラム」
の受講者数がお陰様で昨年1年間で1,000名を超えました。(累積では4,000名を突破)
本プログラムは新卒1~4年目を対象とし、各年次の実態に合わせた研修テーマを設定しています。
(詳しくは「かかりつけ薬剤師育成プログラム」特設ページをご覧下さい)
受講者にはアンケートに回答頂いており、今回はその集計結果から・・
「見えてきた傾向」
とその傾向を踏まえて・・
「薬剤師のコミュニケーション研修を企画する際の留意点」
について2回に分けて書かせて頂きます。
まず、アンケートの内容についてご紹介します。アンケートは、
①各セッションについての評価・感想
②研修内容全般の評価・感想
に関する質問から構成されています。
①については研修テーマ別に異なり、②は全研修共通の質問になる為、今回は②のデータから見える傾向に焦点を当てます。
②は下記6つの質問から構成されています。
Q1:事前期待(研修に期待していたか)
Q2:研修評価(研修に参加して良かったか)
Q3:知識習得(新たな知識・スキルが身についたか)
Q4:役割明確化(やるべきことが明確になったか)
Q5:実践確度(学んだ事を実践できると思うか)
Q6:後輩へのお勧め度(この研修を後輩にも受けさせたいか)
なお各質問は4段階評価です。(肯定的な回答が4、否定的な回答が1です)
今回は上記アンケート回答結果を、
1.年代別
2.新卒 or 中途
3.PTCを新規導入した薬局 or 継続利用している薬局
の3つの切り口で集計し傾向を分析しました。
それでは「1.年代別」の傾向を見ていきましょう。
下記の表をご覧下さい。
年代別に各質問結果の平均値を出しました。
このデータより2つの傾向が見えてきました。
1つ目は、Q1:事前期待においては50・60代を除き、20代・30代・40代と年代が上がるにつれて平均値は下がっていました。
年齢の高さがコミュニケーション研修に対する意欲に影響を及ぼしている様に見えます。
実際、30代以上のアンケートには
「研修前は受講するのが億劫でした。知らない方と話したり、グループで話すのが苦手だからです。」と書かれている事があります。
対物から対人業務へのシフトが言われてから久しいですが、現場での根強い抵抗感が窺えます。
一方、50・60代が40代と比べ高い数値になっているのは、医薬分業推進の前から薬剤師経験があり、コミュニケーションに前向きな姿勢があると可能性が考えられます。
(あくまでも推論の域を脱しませんが・・。)
2つ目は、Q5:実践確度においては40代を除き、年代が上がるにつれて平均値が下がっていました。
学習した事を「実践出来る!」と感じる度合いは、年齢の高さが関係している様に見えます。
この2つの傾向より、薬剤師のコミュニケーション研修は、
「年齢」
を十分に考慮する必要があると言えそうです。
次回のブログでは
2.新卒 or 中途
3.PTCを新規導入した薬局 or 継続利用している薬局
から見える傾向も踏まえ、
「薬剤師のコミュニケーション研修を企画する際の留意点」
を考えてみたいと思います。次回ブログをご期待下さい!