最近、「薬歴の質を高めたい」というお客様からのご要望にお応えして、「薬歴作成力向上研修」の実施機会が増えて参りました。
同研修のサンプルテキストのアップロードに併せて、今回ブログのテーマとして取り上げさせて頂きました。
弊社では、冒頭のご要望の背景には下記3つの要因があると認識しています。
①財務上のリスク
②服薬指導への期待
③業務品質への影響
特に①に関しては多くの薬剤師の方が身近に感じているのではないかと思います。
「薬歴作成力向上研修」の背景として弊社が最も多く伺うのは、「個別指導対策」です。
薬歴から瑕疵が見つかれば多額の返還金を求められる可能性があり、財務上の大きなリスクと言えるでしょう。
にもかかわらず、薬歴の書き方に関する指導は現場任せになっている所が多い様です。
また、直前に対策をされている薬局の方も多いのではないでしょうか。
では、多くの薬局・現場薬剤師の方が個別指導の可能性を知りながらも、
何故瑕疵のある薬歴が生まれてしまうのか。その背景には、
「SOAPに何を書けばいいのかわからない」
「SOAPが苦手」
という薬剤師の否定的な認識がある様です。
瑕疵の無い薬歴を書く為のポイントは、
①S・O・A・Pそれぞれを繋ぎ、患者さんの物語を作る。
(S・O・A・Pには因果関係が必須!)
②S・Oの情報を集め整理し、その整理した情報を基にAを考えてPを決める。
の2つだと考えています。
これらのポイントより、
・患者様から情報を引き出すコミュニケーション力
・患者さんの情報を整理する為の論理的思考力
を身に着けることで、瑕疵の無い薬歴を書く事が出来る様になり、個別指導の対策の第一歩となるのではないでしょうか。