【かかりつけ薬剤師育成プログラム便り第24号】「2024年度調剤報酬改定を受けて目指すところは?」

中医協総会が2月14日に開催され、2024年度調剤報酬改定の個別項目と点数について、厚生労働省に答申しました。
今回の報酬改定のポイントとしては(以下3点)、

地域支援体制加算のマイナス改定(一律7点マイナス、実績値を重視した算定基準となり算定基準数も増加)
→現況で試算するとトータルで大きなマイナスが出る薬局も少なくない模様

在宅患者調剤加算の廃止、在宅薬学総合体制加算の新設(加算1は15点、加算2は50点、処方箋受付1回に付き)(加算1の施設基準は、直近1年間の実績として在宅患者訪問薬剤管理指導料などの合計が24回以上、加算2では医療用麻薬の注射薬1品目以上を含む6品目以上の備蓄や2人以上の薬剤師の勤務など)
→着実に在宅業務への実績を積んできた薬局にとってはそれが評価対象となり、今までの努力が報われる一方、在宅医療の推進が十分でない薬局はより一層厳しい状況となる

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【かかりつけ薬剤師育成プログラム便り第23号】「選ばれる薬局・薬剤師への道筋」

令和6年能登半島地震が起こり、半月が経ちました。
連日の被災地の報道を見ていて、極寒時期での長引く避難生活の過酷な状況に、とても胸が痛みます。

また、日を追うごとに災害関連死の数が増えています。持病のある方はもちろんのこと、長引く避難生活の疲れで体調を崩される方が増え、医薬品の供給が追いついていません。ニュースでは、他県からモバイルファーマシー(災害対策医薬品供給車)と薬剤師が派遣された様子が映っていました。

報道を見ていて、非常時において「薬」は命に係わる必要不可欠なものであることを、改めて実感しました。外傷の手当てに必要な薬、感染症の治療薬、糖尿病患者に必要な薬、気管支喘息やアレルギーの薬・・・、薬を必要としている方々はたくさんいらっしゃいます。そして投薬には医師とともに薬剤師が必要です。医療従事者の皆様のおかげで、健康を維持できているのだと改めて感謝の気持ちが湧いてきました。

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【かかりつけ薬剤師育成プログラム便り第22号】「薬剤師は学びを求めている!」

早いもので、2023年も残すところあと数日となりました。

この1年を振り返りますと、5月に新型コロナウィルス感染症が5類に移行し、長らく続いたコロナ自粛生活が次第に解かれた1年となりました。とはいえ、感染症が無くなったわけでもなく、様々な感染症への対策は引き続き必要ではありますが…。

皆様、体調を崩すことなく親戚や親しいご友人とのよい年末年始をお過ごしください。

先日、今年度実施した「かかりつけ薬剤師育成研修」の受講者アンケートを集計・分析してみました。アンケート集計しながら感じたことは、薬剤師の皆様が、誠実で勉強熱心な方が圧倒的に多い、ということです。

受講者アンケート結果では、

対人業務に必要不可欠な「コミュニケーションスキル」、「論理的思考」の【ピラミッドストラクチャー手法】や、幹部(管理薬剤師・薬局長・エリアマネージャー)対象の「次世代リーダー育成プログラム」の【実習=SWOT分析】などは、受講者からの評判が特に良かったです。

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【かかりつけ薬剤師育成プログラム便り第21号】「選ばれる薬局づくり(=業務改革推進)のために薬局スタッフの意識醸成を!」

2023年もいよいよ最終月=師走となりました。
今年は、師走といえどもポカポカ陽気の日も多く、いまひとつ師走の実感が沸かないのですが(;´∀`)

さて、2024年度調剤報酬改定にむけた議論がなされていますが、財務省は調剤基本料1の適用範囲等の見直しを求めているそうです。財務省独自の予算執行調査を基に、処方箋集中率が高い薬局は備蓄している医薬品目数が少ない傾向にあり、集中率の低い薬局と比べて低コストである点を踏まえて…、とのこと。

また、地域支援体制加算についても、調剤基本料1の薬局が算定する加算1、2の要件が、同加算3,4よりも緩和されているとし、要件の見直し(例えば、残薬への対応や減薬の提案に係る実績の必須化、地域連携薬局の認定を要件とする…)を提案しています。

2018年度に新設された地域支援体制加算は、過去2回の改定で点数が引き上げられたものの、調剤基本料1の薬局にとっては求められる算定要件が徐々に増えています。24時間調剤や在宅対応、等の体制整備にコストを要する現状を踏まえ、実績を作っている薬局には手厚い点数が用意されるという改定になりそうです。

高齢化率がピークを迎える2040年にむけて在宅医療は重要な分野となります。

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【かかりつけ薬剤師育成プログラム便り第20号】「薬剤師という職業=人と関わり、質の高いコミュニケーションをとってこそ本領を発揮」

先日、『これが私の薬剤師ライフ(日経ドラッグインフォメーション編)』(日経BP)を読んでみました。

大学薬学部が6年制に移行してから卒業した50人のキャリアについて、紹介されている書籍です。(既に読まれた方も多いかとは思いますが…。)薬剤師といっても働き方は多種多様ですが(薬剤師から転職した方もおられます)、50人の50通りの働き方や想いが紹介されています。

薬剤師としてのキャリアを歩む中で、自身と向き合いながら自己実現を模索していく姿がリアリティがあり、共感できる部分が多いです。

書籍のなかで、ドラッグストアで経験を積んだのち、在宅を手掛ける薬局に転身した飯塚さんの記事がとても印象に残りました。とても優秀な方で、入社後4年で管理薬剤師となり、店舗スタッフの育成と業務改善で成果を上げたそうです。その功績が認められ、更に応需処方箋数が多い店舗の薬局長を任され、大規模な業務改善に成功(残業時間を半減)し、その後も様々なキャリアを積んだ後、在宅医療を志望して転職し、看取り支援に携わるようになったそうです。

飯塚さんが仕事をしていくうえで大切にしている軸が2つあるそうです。

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【かかりつけ薬剤師育成プログラム便り第19号】「薬局店舗の雰囲気があまりよくない…、スタッフの定着が悪い…、という場合のご提案」

先日、薬剤師の友人と話す機会があったのですが、職場の上司(管理薬剤師)に対してかなり不満を募らせている様子でした。

色々な具体的事例をあげればきりがないのですが、どうやら「言っていることは正しいけれど、その言い方はないよねぇ・・・」という不満でした(;´∀`)

・疑義照会をすべき案件だと指摘を受けた際に、「もっと勉強してください!」と一方的に言われ、カチンときた!
→(私の経験上から、敢えて意図があり疑義照会しなかったのだけど・・・。私は日々、勉強してますよ!)

・真面目な後輩に対する管理薬剤師の指導が厳しすぎる上、話をよく聞かずに誤解したまま説教する。
→(いい方がキツイし、指摘がズレている(;´∀`)→後輩は患者様の為に一生懸命なのに、可哀そう)

ベテラン薬剤師の彼女は、職場を変えようと本気で考え始めているそうです。以前、薬局で働いていた別の友人も、結局は薬局内の人間関係に疲弊し、別の職種に転職しています。

つまりは、「せっかくの優秀な薬局スタッフが人間関係のストレスから辞めてしまう」という事象が、全国津々浦々、多くの薬局で起こっているのではないでしょうか?

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【かかりつけ薬剤師育成プログラム便り第18号】「在宅医療の実務」研修のご案内

講座内容の一部を「かかりつけ薬剤師育成プログラム便り」としてご案内させていただきます。ご検討にお役立て頂けたら幸いです。

コロナ禍を経て、ここ数年で「在宅医療」を利用する患者数はかなり増えました。都心部では、在宅医療クリニックの新規開業が急増しており、患者の取り合い競争となっています。在宅医療クリニックは、医師であれば誰でも開業できます。

ですから、医師の専門分野も様々で、緩和ケアの知識・経験の差もかなりあります。最近では、「在宅医ガチャ」というフレーズもよく耳にする状況になっています。(=在宅医の当たりはずれがある)自宅で緩和ケアを受けたいと思っている患者にとっては、とくに「在宅医の選定」は慎重に行いたいところです。在宅医療を選択する患者のご家族は、近隣地域での評判や在宅医療クリニックの情報収集は念入りにされる方が多いです。

そして、薬局・薬剤師も同様のことがいえます。

地道に患者満足度の高い在宅患者支援を行うことにより、地域医療において「選ばれる薬局」としての地位を築くことができます。

では、新規で在宅患者獲得が出来た際、患者への支援体制をどのように考えていけばよいのでしょうか?

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【かかりつけ薬剤師育成プログラム便り第17号】「管理薬剤師の実務」研修のご案内

講座内容の一部を「かかりつけ薬剤師育成プログラム便り」としてご案内させていただきます。ご検討にお役立て頂けたら幸いです。

日本薬剤師会は2021年「医薬品医療機器等法に基づく、薬局に対する法令遵守規定」を受け、「薬局における法令遵守体制整備の手引き」を作成しました。管理薬剤師については、薬局における実務経験が5年以上ある認定薬剤師を要件としました。

そして、薬機法上の薬局の管理者は管理薬剤師であり、業務管理の指揮命令系統を明確にする意味から、管理薬剤師以外のものに、店長や薬局長といった名称・役職をつけるべきではないと明示しました。

さらに「管理薬剤師として必要な能力・経験を有する薬剤師を確保できないのであれば、薬局を新規に開設するべきではない」との認識を示しています。

これらの動向への認識が不足している管理薬剤師の方が意外と多いのですが、「知らぬ存ぜぬ」では済まされない時流となりました。

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【かかりつけ薬剤師育成プログラム便り第16号】「薬局業務」管理研修のご案内

講座内容の一部を「かかりつけ薬剤師育成プログラム便り」としてご案内させていただきます。ご検討にお役立て頂けたら幸いです。

「薬局薬剤師の体系だった教育計画をたてて人材育成に力を入れていきたい」という中小規模の薬局経営者からのご相談がここ数年でとても増えています。

「今まで研修を企画・実施したことがない」という薬局は、実際のところかなり多いのが現状です。

しかし、2015年「患者の為の薬局ビジョン」や2021年「薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会とりまとめ」、2022年「薬機法改定」「薬局薬剤師の業務及び薬局の機能に関するワーキンググループとりまとめ」などによって、2040年に向けて薬局・薬剤師が目指すべき方向性は提示されています。薬局経営においては、前例踏襲型のOJT(指導)や業務運営では、経営維持が難しくなってきました。

つまり、2040年に向けた人材育成の必要性・重要性が認知され、教育研修のご相談が増えているわけです。ということで、薬局スタッフの教育・研修をお考えの皆様に、是非ご案内したいプログラムのひとつ、「薬局業務」管理研修について、ご紹介させていただきます。

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【かかりつけ薬剤師育成プログラム便り第15号】「薬学」管理研修のご案内

講座内容の一部を「かかりつけ薬剤師育成プログラム便り」としてご案内させていただきます。
ご検討にお役立て頂けたら幸いです。

今年のお盆は、台風の影響から計画変更を余儀なくされた方々も多くいらっしゃるかと思います。
そして、お盆の週が明けてからの薬局業務は多忙を極めたという話をお聞きました。病院が休み明けで混むうえ、休み期間中にコロナ感染してしまった患者の来局が重なっていることも混雑の理由かと思います。

薬剤師の皆様、本当にお疲れ様でございます。

薬局業務は、来局者が多いからと言って業務を省くことができません。そのようななかで、最も気が重いと感じる業務内容のひとつが、「薬歴記載」ではないでしょうか?

渋々、仕方なく、薬歴を書く・・・、という事になってしまう場合もあるかもしれません。しかし、SOAP形式の薬歴がうまく書けるようになると、薬剤師業務の質は格段に向上します。

SOAP形式の薬歴をうまく書くためのポイントは、「書き方」というよりは「SAOP思考」をもつことであり、「Sをどのように導き出すか」ということになります。(服薬指導時の患者へのヒアリングがとても重要)

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