株式会社共栄堂様

薬局経営者の悩み「ねじれ」の解消について、常務取締役の山口さんにお話を伺いました。

分業当時は患者さんからの「文句のオンパレード」状態

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医薬分業が始まった頃は、「何回お金をはらわせるんだ」「何回アンケートを書けば良いんだ」など、患者さんからの文句のオンパレード状態でした。

そんな中、真摯に患者さんに向き合い、処方医と目線合わせし続ける事で、「院内では薬の効能や効果の話すらなかったので、薬局で説明してもらえるのは有難い」「服薬のタイミングがよく分かった」「服薬する薬が減ってうれしい」という声に変り、文句の数は減っていきました。


薬局発「3つの創意と工夫」と現状への危惧

医薬分業当初は、患者さんの投薬や服薬管理時のツールは十分ではありませんでした。
例えば、ご高齢の方には老人手帳に薬の情報を手書きしていましたが、別冊として薬に関する情報をまとめたのがお薬手帳の原型です。また、投薬されたお薬の情報を薬袋に手書きしていましたが、それを別紙に記載して、薬袋の中に入れる取り組みが薬情に進化しました。当時は服薬管理を記録する習慣もありませんでしたが、いつしかそれを記録する様になり、形式化されたものが薬歴となります。これらは、いずれも薬局発の取り組みです。
かつてはこの様な薬局発信の取り組みがありましたが、昨今は少なくなっているのが気がかりなところです。

薬局の行き先は「無店舗型」?

一時は、薬局はコンビニの様に薬以外の物販を行う実店舗型に変わると思っていましたが、世の中の薬局への期待は、それを通り越している様に感じます。オンライン技術・文化の発展が目覚ましい為、わざわざ家を出なくても、多くの事ができる状況になりつつあります。
この流れは薬局も例外ではなく、患者様が来局されない「無店舗型」になったとしても、「創意と工夫」で患者様のあらゆるご希望に対応していく必要があると思っています。

目指す所「薬局を頼ってくれる人を沢山創っていきたい」

確かにオンラインで済む事は増えていますが、その一方で、「生身の人間に頼りたい」という患者さんの欲求、具体的には「薬をはじめ生活上の悩みを相談したい」という欲求が消える事は無いと思っています。
この相談先として選ばれる薬局・薬剤師になる事、薬局を頼ってくれる人を沢山創る事が、我々の目指す所です。

推進役である事業部長と薬局長の課題

目指す所に辿りつく為には、「薬局を頼ってくれる人を沢山創る」事を楽しむ雰囲気づくりが不可欠であり、その推進役は事業部長や薬局長です。故に、本来であれば推進役である両者が、目指す所を「自分事」として捉える必要がありますが、かつては、十分ではありませんでした。(「やらされ感」あり)

薬局業界の内情を踏まえたプラザコンサルティングのプログラムを導入

上記の課題を解決する為には、薬局業界の内情を踏まえたプログラムが必要だと考えていました。一般論の研修で学習した事を実践するのは難しいと思うからです。
私自身プラザコンサルティングのプログラムの受講経験があり、この基準をクリアできると思い導入しました。

店舗が生き残る為のシナリオを検討した結果、地域支援体制加算の実績要件の達成に近づく(「ねじれ」の解消)

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当初はこのプログラム(面分業・在宅推進のリーダーシップ開発プログラム)により、事業部長や薬局長が、薬局が生き残っていく為に何が必要で、どの様な流れで進めていけば良いのか?を理解し、意識が変われば良いと思っていました。
ところが、プログラムが進んでいく中で、次第に「やらされ感」がなくなっていきました。その結果、「かかりつけ提案」「新規在宅患者の獲得」「連携機関への服薬情報の提供」「他職種連携会議の参加」等を自発的に取り組むようになり、多くの受講者の店舗が地域支援体制加算の実績要件の達成に近づいていきました。これには正直驚きました。
これまで、現場には本部の方向性が十分に浸透しておらず、事業部長・薬局長を初め、現場の職員もあさっての方向を見ている状態、換言すると、本部と現場の間にあった考え方の差「ねじれ」を解消する事が出来たと感じています。



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